今日、学校へ行く途中で地下鉄の改札に捕まってしまった。なんか「この
定期券は使えません」とか表示され、今まで開きっぱなしだったアレがガ
チャンってなりました。しかもタイミング悪いんで、「おふっ」となって
しまいました。朝のラッシュ時だったんで、人がワサワサ後ろに並んでい
て「チッ」とか「なんだぁ?」とかなんとか心に突き刺さる声がちらほ
ら。原因は定期券の有効期限切れだった。もちろん悪意はありません。
誰にでも間違いはあるはずです。なのになんですか、あのおっさん達は。
人を犯罪者を見る目で見てきます。ニートでも見るかのような目つきで見
てきます。いや、うんこです。うんこを見る目つきで見下してきます。そ
んな視姦に耐えながら、時間がギリギリだったので仕方なく切符を買いま
した。カシュ シュパ
そしてホームに下りた瞬間、僕の乗るはずだった福住行きが発車しまし
た。まぁ、次のも5分後くらいなので待ちます。朝のラッシュなので、僕
の後ろには最終的に15人くらい並びました。そして、地下鉄が到着。こ
うゆうのは降りる人が優先。邪魔になってはいけないので一歩さがりまし
た。すると、その空いたスペースにおばちゃんがスッと入ってきました。
すごいナチュラルに入ってきました。表情一つ変えずに。「あなたは割り
込みましたか?」と聞いても、「いいえ」と答えるでしょう。おばちゃん
が入るために一歩さがったんだと錯覚させる程にスッと入ってきました。
おそらくプロです。誰も気づきません。いや、気づくことができません。
地下鉄が来る寸前まで、その存在を認識することすらできませんでした。
その業界では、インビジブルとかいう技名がついていても納得できる。目
の前の事なのに「割り込み?」と思うまでに数秒かかりました。たった数
秒かもしれませんが、割り込みにはその数秒で十分でした。颯爽と空いた
車内に乗り込むプロ。席のはじにギリギリ人が座れないスペースを空けて
座り、逆の隣には荷物をちょこんと置きました。これで窮屈な思いをせず
にゆうゆうと座ることが出来るという妙技です。他をよせつけない圧倒的
な地下鉄術。敬服いたします。こんな変哲の無い日常生活で、達人を見た
瞬間でした。
はい。ただの常識知らずのおばちゃんです。
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