前回、入校の手続きを済ませた僕。いや、済ませたお母さん。
その日の午後、早速入校式に参加しました。
入校式って言う名こそついていましたが、実際は入校に際しての簡単な書類作成や説明に終始する内容でした。
まぁ、説明を聞くくらい僕にも出来る。ふんふん聞きながら、書類とか本域の字で書いておきました。
僕の本域って、ちょっと達筆ぶった字になっちゃうわけなんですけど、僕の苗字である佐藤とか、もう原型を留めないほど調子こいて書いたもんだから「佐藤さんですよね?」なんて怪訝な顔でお姉さんに聞かれましたが、それでも、まぁ、1人でなんとか出来ました。
そして、入校式も終わる頃、お姉さんが「何か質問はありませんか?」とか言ってきます。
すると、僕。周りが年下ばっかりで調子乗ってる僕。無意味な積極性が、
僕の右手の抑止の箍を外します。
「担当教官はどのように決まるのですか?」
ちょっと低めの声に大人らしさをブレンドした良い声で言いました。
「先ほども言いましたが、もう一度説明します。この時間内に指名が無い場合は、明日決定して、教習原簿の方に記載されます。」
「わかりました。」
ちょっと低めの声に大人らしさをブレンドした良い声で応え、逃げるように真っ先に帰りました。
そして、色々あって自動車学校卒業しました。
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