ここは独裁政治が未だ根付く中南米の1国。
この国では、王に絶対的な権力が依存している。
そんな国王が、ある日思いつきで中級懲役囚人が多く在籍する刑務所へ行くと言い出した。
もちろん、国王に意見できる者などいない。
すぐに移動の準備が行われ、その日のうちに刑務所へと訪問する運びとなった。刑務所に着くや否や、王様は看守長に命令し、懲役20年の者を3人呼び出させた。
王様は、呼び出した3人をそれぞれ、他の2人の姿が見えるように三角に立たせ、こう言った。
「これからお前達3人にゲームをしてもらう。反対した者には更に20年の懲役を課す。反対するものなどいないな?さて、ゲームのルールだが、いたって簡単だ。まず、お前ら3人に
赤か
白の帽子を被せる。
白の者は、大声で宣告してくれ、そうすれば今すぐに出所させてやる。逆にゲーム終了までに宣告が無ければ、懲役10年のプラスだ。さて、
赤の者だが、
赤の者はゲーム終了までその場で黙っていれば、出所させてやる。しかし、声を出した場合は懲役30年をプラスだ。自分の帽子の色を見てはならんぞ。見てしまった者にはやはり更に20年の懲役を課すことにする。あと、言い忘れていたが、わしも鬼ではない。全員の帽子が
赤という事は無いぞ。では、ゲーム時間は30分。さぁ、スタートじゃ!」
しばらくして、1人の囚人が、
「自分は
白です!!」
と大声を挙げた。無論、全員
白なので、その者は出所となった。
なぜその者は、自分の帽子の色に自信を持つことができたのだろうか。
考えてみよう。
出来るだけ、答えを見る前にコメントしてね。
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