今日の1講義目は英語だ。もちろん宿題が出ている。いつもの僕なら、し
っかりと終わらせているところだが今日は違う。
宿題どころか、予習すらやってないこれはもう完全なる反逆行為だ。クラス中にシカトされて、先生に「いじ
められる方が悪いんだ」とか言われても文句なんて言えない。だって宿題
をやって来なかったのだから。しかし、大学に学びを求めて入学した自分
なので、行かないわけにもいかない。恐怖を抑えながら、朝早く起きて学
校へと向かった。なんだか足取りも重く感じる。今日は行かない方が良い
のでは無いのか・・・そんな本末転倒な考えまでもが脳裏をよぎった。し
かし、出納長の家に泊まっていたので、考えつく間も無く3分で教室の前
についてしまった。恐る恐る足を踏み入れる。もしかしたら、すでにいや
がらせで机にバカとかウンコとか書かれているかも知れない。そんな心配
をしていたが、幸い、机はあった!
しかし、人がいない誰一人いない。他の教室にはたくさんいる。時間もギリギリ8時55分。
ふと、黒板に目をやった。
今日の1時間目は休講です可愛い字でそう書かれていた。
「やりましたぁあぁああぁぁあ!!!」僕に対する集団シカトでは無かった。嬉しさに帰りの足取りは軽い。大学
に学びを求めてきた僕が、休講にここまで喜ぶことになるとは思いもして
いなかった。ただ、次の講義は2時20分から。空き時間が5時間半。
「図書館で映画2本見れるじゃん。」そうつぶやきながら、出納長の
家で独り、じっと待った。
そういえば、講義が終わって帰りの地下鉄の中でヲ○クにあった。
僕は、学園前駅から栄町方面行きに乗りサッポロ駅へと向う。一駅後の
豊水すすきので、二人組の男性が乗り込んできた。人を見た目で判断する
のは好きではないが、明らかにヲ○クと言った感じの素晴らしい格好。
二人は僕の目の前に立って会話をしていた。聞くとはなしに聞いている
と、なんか「ルーラで逃げたかった」だとか、「破壊系の魔法で」だと
か、「ザラキだよザラキ」とか、なんだかファンタジックな話をしてら
っしゃる。大の大人が。大の大人がそんな低俗な内容を満員の地下鉄の
中、周りに聞こえる声で語り合う勇気。まさに感服した。「パルプン
テ!」とか言いながら会話にいれてもらおうかと思ったが、そこは僕の道
徳心がさせなかった。
(b’v゜)ファイブにはザラキーマっていうより強力な魔法があるよ。
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